資産形成の目的を見失って気づいたこと|お金を貯める理由は数字だけではなかった

投資哲学

私はこれまで、40代でのサイドFIREを目指して資産形成を続けてきました。

毎月いくら投資するか、何%で運用できれば何歳で目標へ届くか、生活費をどこまで抑えられるか。

そうした数字を何度も計算しながら、将来の自由を手に入れるために働いてきました。

しかし、将来を一緒に過ごすつもりだった相手との関係が終わったとき、私は一時的に、何のために働き、何のために資産を増やしているのか分からなくなりました。

資産形成を続けるには、お金や投資の知識が必要です。

それと同じくらい、

そのお金を使って、どのような人生を送りたいのか

という目的も必要なのだと気づきました。

この記事では、将来の計画が変わったことで考え直した、資産形成の目的について書きます。

私がFIREを目指していた理由

私が40代でのサイドFIREを目指すようになった理由は、単に働きたくなかったからではありません。

将来、大切な人と過ごす時間を増やしたいと考えていたからです。

フルタイムで長時間働き続けるのではなく、資産収入と短時間の仕事を組み合わせながら、生活に必要なお金を確保する。

仕事だけで一日が終わる生活から離れ、2人で過ごせる時間を増やす。

それが、私にとってのFIREでした。

資産額そのものよりも、

  • 一緒に食事をする
  • ゆっくり話す
  • 同じ趣味を楽しむ
  • 将来の生活を考える
  • お互いに無理のない働き方を選ぶ

といった時間を手に入れることが、本当の目的だったのだと思います。

将来の生活を小説として書いていた

私は、将来送りたい生活を小説として書いていました。

内容は、現実とかけ離れた物語ではありません。

40代になった自分が会社員生活から少し距離を置き、短時間だけ働きながら、身近な人と穏やかに暮らすという話でした。

朝の通勤ラッシュを避けること。

無理のない範囲で仕事を続けること。

食費や生活費を管理しながら、自由な時間を増やすこと。

相手の生活を支えながら、自分も働きすぎないこと。

小説ではありましたが、私にとっては将来の生活を具体的に考えるためのシミュレーションでもありました。

資産形成の計算だけでは見えにくい、

目標を達成したあと、どんな一日を送りたいのか

を文章にする役割がありました。

将来の計画がなくなり、働く意味を見失った

その将来を一緒に実現するつもりだった相手との関係が終わりました。

すると、これまで当たり前のように続けていた仕事や資産形成の意味が、一時的に分からなくなりました。

働いて給料を得る。

生活費を抑える。

毎月投資する。

資産額を確認する。

それまで目的へ向かうための行動だったものが、急に数字だけの作業に見えました。

資産が増えても、そのお金を使って実現したい生活が見えなければ、何のために頑張っているのか分かりにくくなります。

この経験から、

人はお金だけを理由に、何十年も努力を続けられるとは限らない

と感じました。

もちろん、老後資金や生活防衛資金として資産を持つことには意味があります。

しかし、数字だけでは心を支えきれないこともあります。

資産形成は、将来のためだけに現在を失うことではない

以前の私は、将来の自由を早く手に入れるために、現在の支出をできるだけ減らそうとしていました。

数千円、数万円を使わずに投資へ回せば、将来はさらに大きな金額になる可能性があります。

その考え方自体は間違いではありません。

ただし、あらゆる支出を機会損失として考えると、現在の生活で得られる経験や人との時間まで削ってしまいます。

  • 誰かと食事をする
  • 一緒に出かける
  • 趣味を楽しむ
  • 体調を整える
  • 生活を楽にする物を買う
  • 何もせず休む

こうした時間にも価値があります。

将来のために資産を作ることと、今ある生活を大切にすることは、どちらか一方だけを選ぶものではありません。

将来の自分を守りながら、現在の自分も置き去りにしない。

今は、そのバランスを考える必要があると思っています。

他人の人生や価値観は、自分では変えられない

人間関係では、お金、健康、働き方、趣味、将来設計など、さまざまな価値観があります。

私は、早い段階から資産を作り、将来の不安をできるだけ減らしたいと考えていました。

しかし、全員が同じ時期に同じ問題を重要だと感じるわけではありません。

今の生活を楽しむことを重視する人もいます。

将来のことは必要になってから考えたい人もいます。

趣味や経験にお金を使いたい人もいます。

どちらが正しいという単純な話ではありません。

大切なのは、違いがあることを理解したうえで、お互いが受け入れられる範囲を確認することだと思います。

私は以前、相手のためを思っているつもりで、自分の考えを強く伝えすぎていた部分がありました。

将来困らないようにしてほしい。

健康でいてほしい。

お金を残してほしい。

その気持ち自体は本物でした。

しかし、相手がどのような人生を選ぶかは、最終的には相手自身が決めることです。

自分にとって正しい方法が、相手にとっても正しいとは限らない。

このことを受け入れる必要がありました。

人間関係は、正しさだけでは続かない

お金や健康に関する考え方を数字で説明することはできます。

毎月いくら貯めれば将来いくらになるか。

どの程度運動すれば健康維持に役立つか。

生活費を抑えれば、どれだけ働く時間を減らせるか。

しかし、人間関係は計算だけでは決まりません。

正しいと思うことを説明し続けても、相手が同じ未来を望んでいなければ、関係は苦しくなります。

また、相手を変えようとし続ければ、伝える側も受け取る側も疲れてしまいます。

私は、話し合えばすべて分かり合えると考えていました。

時間をかければ価値観も近づくと思っていました。

しかし、話し合いで解決できる問題と、そうではない問題があります。

お互いに相手を否定せずに暮らすことが難しいほど価値観が離れているなら、関係を終えることも、お互いの人生を守る選択になるのだと思います。

別れが正しかったかは、すぐには決められない

関係が終わった直後に、

別れて正解だった

と簡単に言えるほど、気持ちは整理できませんでした。

頭では、価値観の違いを無視して関係を続けることは難しいと理解していました。

それでも、長く一緒に過ごした相手がいなくなることは、将来の計画を失うことでもありました。

日常の中で当たり前だった連絡や会話がなくなる。

一緒にやろうと思っていたことができなくなる。

自分の中で完成していた未来予想図を、最初から作り直さなければならなくなる。

正しい判断だったとしても、苦しくないわけではありません。

人間関係の終わりは、利益と損失を計算してすぐに結論を出せるものではないと感じました。

それでも、資産形成をやめる必要はない

一時的に目的を見失いましたが、資産形成そのものをやめるつもりはありません。

資産は、誰かと暮らす場合だけに必要なものではないからです。

資産があれば、

  • 働き方を選びやすくなる
  • 体調を崩したときに休みやすくなる
  • 住む場所を変えやすくなる
  • 家族を助けられる可能性がある
  • 新しいことへ挑戦しやすくなる
  • 嫌な環境から離れる選択肢を持てる

ようになります。

将来、また誰かと生活を共にする可能性もあります。

一人で暮らし続ける可能性もあります。

どちらになっても、自分で積み上げた資産は、選択肢を増やす土台になります。

以前は、特定の誰かとの未来を実現するための資産形成でした。

これからは、

自分がどのような未来を選ぶことになっても、無理に働き続けなくて済むための資産形成

として続けていきます。

FIREの目標も、自分一人の計画として考え直す

これまでは、2人で生活する未来をある程度前提にしていました。

しかし、他人の収入、資産、働き方を自分の計画へ組み込むと、相手の状況が変わったときに計画全体が崩れます。

今後は、

  • 自分の収入
  • 自分の金融資産
  • 自分の生活費
  • 自分が続けられる投資額
  • 自分が希望する働き方

を基準に計算します。

誰かと生活することになった場合も、その人の資産を自分のものとして考えません。

お互いが自分の生活を維持できる状態を基本にし、そのうえで協力できる部分を考えたいと思います。

また、40代でのサイドFIREという目標は維持しますが、年齢や資産額を絶対条件にはしません。

市場の状況、収入、健康、生活環境によって、計画は変わります。

目標を守るために人生を犠牲にするのではなく、人生をよくするために目標を使います。

投資方針を感情だけで変えない

大きな出来事があると、何かを一気に変えたくなることがあります。

もっとリスクを取って早く資産を増やしたい。

反対に、すべて売って投資から離れたい。

そう感じることもあると思います。

しかし、人間関係の変化と投資商品の価値は別の問題です。

そのため私は、感情だけを理由に投資方針を大きく変更しません。

現在は、

  • オルカンを資産形成の中心にする
  • NASDAQ100はサテライトとして保有する
  • 毎月の投資を継続する
  • 生活防衛資金を確保する
  • 大きな下落があっても無理な売買をしない

という方針です。

人生の計画が変わったからといって、直ちに投資配分まで変える必要はありません。

必要な見直しはしますが、落ち着いて判断できる状態で行います。

働く意味は、誰か一人だけに預けない

私は、大切な人との時間を増やすために働いていました。

それは、とても強い動機でした。

しかし、その人がいなくなったとき、働く意味まで失ってしまう状態は、自分にとっても不安定でした。

これからは、働く意味を一つだけにしないようにします。

  • 自分の生活を守る
  • 将来の選択肢を増やす
  • 家族への負担を減らす
  • 興味のあることへ挑戦する
  • ブログや創作を続ける
  • 新しい人や経験と出会う
  • 疲れたときに休める余裕を作る

こうした複数の理由を持っておけば、一つの目標が変わっても、すべてを見失わずに済みます。

資産形成でも、投資先を一つへ集中させすぎるとリスクが高まります。

人生の目的も、誰か一人や一つの出来事だけへ集中させすぎない方がよいのかもしれません。

今ある幸せを確認しながら資産を作る

将来のためにお金を貯めることは大切です。

しかし、将来は必ず計画どおりになるとは限りません。

人間関係、仕事、健康、家族、市場環境など、自分だけでは決められないことがたくさんあります。

だからこそ、

将来の自由を準備しながら、今ある幸せにも気づく

ことが必要だと思います。

今の私には、

  • 働けること
  • 生活できる場所があること
  • 投資を続けられる収入があること
  • 家族がいること
  • ブログを書けること
  • 小説や動画など、挑戦したいことがあること
  • これまで積み上げた金融資産があること

があります。

失ったものばかりを見ていると、今あるものが見えなくなります。

資産形成は、足りないものを埋めるためだけではありません。

すでに持っている生活を守り、自分の選択肢を増やすためのものでもあります。

一緒に過ごした時間には感謝している

価値観が合わず、関係を続けられなかったとしても、一緒に過ごした時間のすべてが無意味になるわけではありません。

楽しかったことも、助けてもらったことも、話を聞いてもらったこともありました。

何かを始めるときに一緒に取り組んでくれたこともあります。

将来の話をした時間も、当時の私にとっては大切なものでした。

関係が終わったからといって、相手のすべてを悪く考える必要はありません。

私にも直すべき部分がありました。

自分の考えを正しいものとして押しつけていたこと。

相手を変えようとしていたこと。

将来の理想を、相手も同じように望んでいると思い込んでいたこと。

今回の経験で、自分の未熟な部分にも気づきました。

これから先、お互いに別の場所で、自分に合った生活を送れることを願っています。

まとめ:資産形成は、人生の目的ではなく手段だった

将来の計画が変わったことで、私は一時的に、働く意味と資産形成の目的を見失いました。

そこで気づいたのは、資産額を増やすこと自体が人生の目的ではなかったということです。

私が本当に求めていたのは、

  • 大切な人と過ごす時間
  • 無理に働き続けなくてよい生活
  • 健康やお金への不安が少ない状態
  • 自分で人生を選べる余裕

でした。

相手との未来は変わりましたが、求めている生活の一部は、自分一人でも目指せます。

また、将来新しい関係が生まれたときに、以前より相手の価値観を尊重できる自分になりたいと思います。

これからは、

  • 他人の収入を前提にしない
  • 感情だけで投資方針を変えない
  • 将来だけでなく現在の生活も大切にする
  • 働く意味を一つだけにしない
  • 自分のための資産形成を続ける

ことを意識します。

お金を貯める理由は、お金を増やすことではありません。
自分が大切にしたい時間や生き方を、選べるようにすることです。

40代でのサイドFIREという目標は、これからも続けます。

ただし、数字だけを追いかけるのではなく、何のためにその目標を目指しているのかを、ときどき立ち止まって確認しながら進んでいきます。


この記事について
この記事は、筆者個人の経験と考えを記録したものです。人間関係、働き方、資産形成に対する価値観は人によって異なります。特定の生き方や投資方法を勧めるものではありません。

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